冬眠明け〜発情

 冬眠を終了させると、イライラして早く産ませたくなりますが、発情するまでじっくり待ちます。
 らんちゅうも生き物である以上、必ず子孫を残そうと言う本能が働いています。
 あせらなくても必ず産みます。
 キーワードは「忍耐」です。

@稚魚飼育グッズは必ず揃えておきます。
 初めての産卵だと成功するかどうか半信半疑なので、産卵してから用具を用意すればいいと
考えがちですが、金魚の自家繁殖など世間から見れば相当「マニアック」なことです。
 そこらのペットショップで常時売っているとは限りませんので、冬眠から起こす頃に全てそろえ
て置きましょう。
 インターネット通販などを上手に利用すると、大抵のものはそろいます。
 私の使うものは以下の通りです。
・ブラインシュリンプおよびシュリンプ孵化器
なんだかんだ言って、結構手軽
で便利なハッチャー24.
私いの経験では取り扱い説明
者の倍までは、卵の量を増やし
ても大丈夫です。

・スポイト
・茶漉しと天カス取り(本当はなんて言うんでしょう)
目が粗いタイプと細かいタイプ
があります。
やや大きめで、粗いタイプが便
利です。

・ヒーター(固定ではなく20〜30℃までは最低調整できること。)
・稚魚孵化飼育用ケース。(安い衣装ケースでOK)
・エアポンプ一式(チューブもストーンも忘れずに)
私はホームセンターで売ってい
る、簡単なケースを使っていま
す。
蓋があるほうが便利ですが、さ
かさまにして乗せる程度で大丈
夫です。

・産卵用魚巣(すずらんテープとおもりで自作しましょう。別途解説
泳ぐスペースとの関係がありま
すが、ある程度大きいほうが歩
留まりが良くなります。

・そしてなんて言っても産卵用の水槽。(60センチ水槽を1つあけてください。)
・孵化率を上げるなら、セパレーター(水槽内仕切り)を一つ用意(任意)。

A自然な感じで春になるようにします。
 通常河川の水温は、三寒四温で少しずつ上昇します。
 いっぺんにあげても発情することはしますが、15℃位から少しずつあげていくのが自然です
し、魚体に負担もかかりません。
 15℃で1週間くらい飼育し、その後また1週間くらいかけて18〜20℃に上げて行き、この温
度帯を産卵期が終わるまで維持します。
 加温する前の時点で1度水換えし、15℃にしてからほんのわずかずつ餌をあげ始め、1週
間後くらいに通常の餌の量になるように増やしていきます。
 餌をあげ始めるタイミングは、金魚が目が覚めて底面をつついて餌を探しだした頃です。
 この際、低温時では消化不良を起こす餌もあるので、必ず餌の袋の説明書きを読んでから
与えてください。

Bオスメスを分けて飼育します。
 冬眠終了後2週間ぐらいたつと、オスに追星が出てきて、オスメスの区別がはっきりわかりま
す。
 生後最初の1年(当歳)は、判別が難しいのですが、この時はっきりと判別することが出来ま
す。
 追星はまず前鰭(エラのすぐ下の小さいヒレ)の上部に「のこぎり」みたいな形に白く浮き上が
ります。
 この時点でもまれにメスを追い回すオスもいますが、ほとんど場合この時点でオスメスを分け
れば十分間に合います。
 水槽が2つあればいいのですが、ない場合にはセパレーターを使用して、1つの水槽を2つ
の部屋に分けて使用します。

Cオスメスを一緒にします。
 60センチ水槽を1個使い、産卵用魚巣(お遊戯のボンボン)を投入します。
 ろ過装置を使用する場合は、セパレーターを使用して、あまり水流が強くならないように注意
する必要があります。
水流は劇的に弱くなります。
フィルター効果をなくさないで、
水流を弱くするには、これが一
番いいかな〜?

 投入後スグ水返し、刺激を与えたほうが早く産卵します。
 オスはエラ蓋にもびっしり追星が出たぐらいがベストです。
 メスはうしろからみて、お尻の下のほうがプクッと出た感じになればOKです。
 メスは触ったほうがわかり易いのですが、掴む力の加減が難しいので、日頃から体型を観察
している金魚であれば見ただけでも十分です。
 オスメスの比率は2:1と言われていますが、ようはオスがきちんとメスを産卵用魚巣に追い
込めるかが勝負です。
産卵行為そのものは結構激し
いものです。
驚かしたりけしかけたり、野暮な
ことはなしですよ。

 1:1でも大丈夫なこともありますし、2:1でもダメならオスを増やします。
 泳ぎの上手なメスほど、たくさんのオスが必要になってきます。

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お遊戯のボンボン パート2