前提条件

@当歳魚(その年に生まれた子))は、10センチになるまで30℃で飼育し、青水は一切
使用しません。
 なぜなら、病気にもなりにくいし、成長も早いからです。
 成長の速さなら25℃の方がいいはずですが、病原菌の増殖しやすい温度帯でもありますの
で、病気予防のために30℃に設定します。
 夏場の気温だと30℃を超えますが、常に30℃慣れしている子にはどーってことありません。
ヒーターが30℃をキープしてい
ても、冬季の屋外では必ずしも
水温が上がりませんのでご注
意を!
必要なら複数ヒーターをセットし
ます。

 水質は水道水に中和剤を入れて使用し、青水飼育はしません。
 青水は植物性プランクトンの発生した水です。
 大水量の場合は好ましいのですが、水槽など少容量の容器の場合は急激な水質の変化が
起こる可能性がありますので、常にきれいな水で安定させておく方が安全です。
 青水のほうがコブが出ると言われていますが、餌で十分カバーできると考えています。

A当歳魚は60センチ水槽を使って水深15〜20cmの間で飼育し、ブクブク(エアレー
ション)のみ設置し、ろ過装置は一切なしとします。
 2002年の飼育法で色々書いてみたものの、ちゃんとした頭のコブ(肉瘤)を作るには最低
限この条件が必要でした。
 つたない実験結果の到達点では、「水流はコブのとんがりに」「水深はコブの大きさに」それ
ぞれ影響しているようです。
 つまり水流を抑えても「コブは出るが丸くヘルメットのように出る」と言うことがわかり、水深2
0センチ以下は必須です。
 またろ過装置は何を使っても水流は抑えられず、ろ過性能のいいものほど水流も強くてメン
テナンスも大変でした。
 ならいっそのことブクブクだけにしといて、水換え頻度を上げたほうが、結果として餌食いも良
くなって好結果です。
写真の様な「投げ込み式」で
も、結局メンテナンスが大変で
挫折!
 容器は黒子になるまで水換えが大変なので簡易なケースを使用しますが、全長(尾を入れ
て)2センチ程度になったら60センチ水槽に切り替えて飼育します。
 水換えにはバスポンプを使用しますが、2センチにもなると吸い込まれる心配がないので水
槽に移します。
 それ以前は魚体をすくって移動させるので、水槽だと重くて作業が大変です。
 らんちゅう専用水槽なども販売されてますが、価格が高いので使用しません。
 標準60センチ水槽なら、2000円以下で入手できます。

B繁殖には基本的に明け2歳(前年の生まれた子・満1歳)を使います。
 産卵には生後2年以上たった子が良いとされていますが、「優良な子孫」を残すためには「優
良な親」を使う必要があります。
 そこで前年生まれた子の中から「親より優良な子」を選び、親にするほうがいいに決まってま
すし、サイクルは2年より1年の方が「優良な子孫」に早く到達するはずです。
 そこで@のような急速成長が必要になるのです。
 ちなみに「親より優良な子」を産まない親は、そもそも親に適してない個体なので、2年目は
使わないようにします。

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